耳より!SPかわら版

健診現場で活かす!アンガーマネジメント

第11回:自分のタイプは?「天真爛漫=自立心の強い人」

"第11回:自分のタイプは?「天真爛漫=自立心の強い人」 6つの怒りタイプの最後にご紹介するのが「天真爛漫=自立心の強い人」です。このタイプは、自分の思いや考えを素直に表現でき、統率力に長けています。そのため、自分の主張が言えない、通らないような状況・場面では大きなストレスや不満を感じます。また、場をわきまえることなく発言してしまい、失敗することもあります。フットワークが軽く、好奇心が旺盛で、思い立ったらすぐに行動に移すことのできる行動力があります。一方で、後先を考えずに行動することもあるため、トラブルが頻発し、思慮に欠ける振る舞いをする人だとか、やや強引だと思われることもあります。 【イライラしやすい場面】 ・主任から新しい手順の説明を受けている時に、「そのやり方よりも、こうした方が効率的なのでは」と提案したところ、「今日のところはこの方法でやってください」と返された ・管理職の話を聞くだけの会議に出席する ・自分のリームリーダーの指示が不明確で、何をどうやって処理するのかが曖昧 ・話をしている人が何を言いたいのかよくわからない ・仕事やプライベートな事柄で人から相談を受けたときに、いくつか選択肢として解決策を提示したにもかかわらず、最終的な決定についても依存してくる ・受診者の立ち振る舞いを見て、ボロっと「あの人はクマみたい」と言ってしまい厳しく注意された ・規則が厳格に決まっていて、例外を認めてもらえない 感情トラブル回避術 「天真爛漫=自立心の強い人」の対処方法 1)時には慎重に行動する: 行動力があることは素晴らしいのですが、周囲の人と協力して実行する場合には、自分の勢いだけで物事を進めるのではなく、人の意見を聞き取り入れる姿勢を持ちましょう。重要なことほど、落ち着いて時間をかけて考えることが必要です。 2)黙ることも大事: 言いたいことを自由に言えば、自分の主張が通るというものではありません。自由に発言することで、逆に周囲から「場の雰囲気を乱す人、ワガママな人、分かっていない人」とマイナスの印象を持たれてしまう可能性があります。「口は禍いの元」という言葉があるように、ものの言い方に用心しましょう。また、「沈黙は金、雄弁は銀」の言葉のように、雄弁であるよりも黙っている方が、説得力があって効果的に働くこともあります。 3)周りに目を向ける: TPO(時間・場所・場合)に応じた発言や行動がとれるように、周りの人の表情、声のトーン、言葉、態度などを観察してみましょう。もし、あなたの話を聞いている人がよそ見をし始めたり、ずっと腕を組んでいたりするようであれば、要注意です。 第6回で、あなたのタイプを知る簡単な方法をご紹介しましたが、もう一度振り返ってあなたのタイプを調べ直してみましょう。当時と今とでは、怒りの元になっている考え方が微妙に変化しているかもしれません。また、より本格的な診断を希望される方には日本アンガーマネジメント協会が提供するアンガーマネジメント総合診断(有料)もお薦めです。91問の設問に回答することで、怒りの強度・頻度・持続性・攻撃性、6つの怒りのタイプ(公明正大、博学多才、威風堂々、外柔内剛、用心堅固、天真爛漫)の中でどの傾向が強いのか、さらには各自の傾向に合ったアドバイスも載っています。診断にはチェックをした時の怒りの感情の状態が現れています。定期的に受けることで、状態の変化を追跡することができます。結果には良いも悪いもありません。今後を建設的に考えるためのヒントにご活用ください。 "

2015-12-15

"一般社団法人日本アンガーマネジメント協会認定 アンガーマネジメントシニアファシリテーター 須田愛子 "